第二回目

かくのごとく明けぬ暮れぬとちぢまりゆけば、終に臨終捨命の日なからめや。其うへ何れの日何れの時、いかなる病にか臥し、いかなる縁にあひて死すべき身にかあらむ。今日がその日にあたらむもはかりしられぬことなり。されば日毎にさも危うき身なれども、人ごとに是を辨へず。若きにほこり無病なるをたのみて、閻魔の使の、今も窓の前にのぞまむことを忘れたるは愚かなることにあらずや。以下は次回続きに。