キツネの話

西丸晨哉さんの「山の博物誌」(中公文庫20ページ)キツネの項に出ている。金峰山(キンプサン)腹で隣尾根の黒い稜線を、明るい提灯様のものがいくつとなく多く出、木間がくれに動いて行く。遭難者でも有ったと大声でよびかける、200メートル位隔たりだのに、止まりもせず無関心な態度でゾロゾロと行ってしまった。救援隊などではなかったらしい。こんなのをキツネのせいにすることが多い。しかしキツネがあんなもの光らせて歩くこと出きるんだろう。目の錯覚だとか、キツネにツママレタと言って笑うが簡単に否定無視するのは、かえって非合理的なゴマカシなのではあるまいか と。